こんにちは、あすかです!
先日ドラゴンズドグマ2をクリアしました。
まずクリアしての感想ですが・・・うーん評価が難しい!!
ある点では非常に面白いのですが、別の点では2024年のゲームとは思えないような不便な作りになっています。
それがドラゴンズドグマだ!と言われればそうなのですが、流石に古臭さが目立つ箇所が多かったですね。
私は無印もダークアリズンもクリアしていたので、間違いなくドグマの世界を楽しめる側の人間だと思っていましたが、それでもプレイしていて辛い場面も多かったです。
前作であるダークアリズンが発売されたのは10年以上前。それから現在に至るまでに快適でノンストレスなゲームに慣れすぎてしまったことが大きいと思います。
変わってしまったのは私だ…。
ひとつ間違いなく言えるのは人を選ぶゲームということでしょうか。
メディアのレビュー(メタスコア)は90点と大きな期待をもって発売を迎えた本作ですが、誰もが楽しめる大作ではないと断言します。
あすかの総合評価 | |
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満足度: | |
ストーリー・キャラ | |
世界観・デザイン | |
システム・UI | |
サウンド・BGM | |
グラフィック | |
ボリューム・やりこみ | |
ハード・クリア時間 | PS5・40時間 |
人は選ぶが刺さる人には神ゲーにもなり得るポテンシャル |
作品概要
メーカー | カプコン |
発売日 | 2024年3月22日 |
価格 | ¥8,990(DL版) ¥9,889(パッケージ版) |
ジャンル | アクションRPG |
対応機種 | PlayStation®5 / Xbox Series X|S / Steam |
2012年に発売された『ドラゴンズドグマ』の正統続編です。当時は純日本産のオープンワールドは珍しく、注目が集まっていましたがスカイリムやFalloutなどの海外メジャー級と比べるとその出来は優れているとはいえず、当初の評価は微妙でした。
しかし重厚感のあるアクションや硬派な中世ファンタジーの世界観は良く出来ており、『ポーン』と呼ばれるNPCを仲間にしての冒険は一昔前のMMO RPGのようで面白い部分も多くありました。
その後に発売された『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』では非常にやりごたえのあるダンジョン「黒呪島」や新装備、新魔法などの追加により大幅にパワーアップし、根強いファンを生み出しました。
黒呪島は非常に高難易度でやりごたえ抜群でしたね!
良かったところ
硬派な世界観と王道ファンタジー感
王道とも言える中世ファンタジーの世界観はとても素晴らしい出来栄えでした。
”リアルなファンタジー世界”を売りにしているだけあり、街道外れや森を歩いているとゴブリンがたむろしていたり、空を見上げればグリフィンが飛んでいたり、キャンプをしているとサイクロプスが襲いかかってきたり。
ファンタジー好きなら誰もが胸が熱くなる光景が広がっています。
そのため歩いているだけで「ファンタジーの世界にいるんだなぁ」と強く実感出来ます。
滝の裏に隠された洞窟があったと思えば奥深くに超強力なゴアキマイラが宝を守っていたりと、おとこのこの夢のようなシチュエーションが多く、冒険のワクワク感はとても強く感じられましたね!
探索の楽しさは随一です!
重厚感がありながらも派手で爽快な戦闘アクション
ドグマ2ではジョブが10種類ありジョブによって色々な戦い方ができます。私は主に「ファイター」「ウォリアー」「シーフ」「魔剣師」の4種を使いクリアしました。
近接ジョブでは戦っている時の重厚感を強く感じ、ブシュゥという重い音を響かせながら血がドバッと吹き出たり、盾で敵の重い一撃をガンッとガードした時などはPS5のハプティックフィードバック機能も相まってすごく気持ちよかったです。
一方シーフや魔剣師などは逆に素早い動きで敵をサクサク攻撃することができ、メイジやソーサラーの使う魔法は巨大な炎を生み出したり、雷を落としたりとエフェクトもド派手で戦闘は非常に楽しいです。
また、橋を落として敵を落下させたり、岩を落としてぶつけたりと環境を利用した戦い方が豊富なのも楽しいポイントですね。
目を弓矢で撃たれて跪いているサイクロプスの片膝を引っ張って倒して乗っかることができるゲームなど中々ないと思います。
環境利用闘法とでも言うのかな
ポーンも前作からAIが進化しており、高所から飛び降りた際に下で受け止めてくれたり、敵を倒した後にハイタッチしたりと冒険を通じて愛着がすごく湧いてきます。
“リアル”さを追求したあえて不便なシステム
ドグマはよく『不便を楽しむゲーム』と言われます。代表的な例としては移動が結構大変です。
この世界では移動は基本的に徒歩です。一応ファストトラベルはあるのですが、それを使うためのアイテムは貴重で数に限りがあるので気軽には使えません。ファストトラベルが出来る先も決まったポイントのみです。
しかしドグマでは”あえて”このような不便な仕様になっており、目的地まで徒歩で移動させたいという意図があります。
徒歩での移動中では様々なモンスターに襲われます。更に移動中に夜になると外は真っ暗になり、敵が大量に出現するので危険度が爆増します。
夜の不安感はすごいです。リアルファンタジーの真骨頂!
そんな中で命からがら街やキャンプに辿り着いた時の安心感はドグマでしか味わえない唯一無二のものですね。移動中にふとした洞窟や宝箱を見つけるなど発見の楽しさにも一役買っています。
イマイチだったところ
度を越えた不便さ
先ほどは良かったところで不便なシステムと挙げましたが、ハッキリ言います。。。
いくらなんでも不便すぎる!!
初代ドグマが発売したのは2012年と10年以上前です。その当時ですら不便だな〜と思っていた点がほとんどそのまま進化せず残っているのは正直びっくりしました。それどころか改悪されている部分すらあります。
ファストトラベルアイテムが貴重だったり重量制限がキツく持ち物管理がシビアだったりするのはリアルな世界観というものに則っているので理解出来なくはないですが、流石に2024年にもなって重量制限あるゲームは単純に面倒くさいです。
そもそも重量制限とはたくさんの有用なアイテムがあっても全てを持つ事は出来ず、自分なりに取捨選択することの制限に面白さがあります。
しかしドグマ2では余分な持ち物はただポーンに渡せばいいだけなので、これでは単純にストレージが四分割されただけに過ぎず、持ち物のやり取りをする面倒さだけが残されています。
ドグマ2の重量制限は面白さに繋がっていないと感じます。
ただでさえ序盤は所持重量が少ない上に装備品やキャンプ道具、道中でアイテムを拾っているとあっという間に重量がヘビーになります。
そのため冒険中は頻繁に持ち物をポーンへ渡す必要があるのですが、なぜか持ち物はまとめて渡すことは出来ません。
更にヘビー状態だとダッシュ時のスタミナ消費も激しく、フィールドでは戦闘以外のダッシュにもスタミナを使うので移動のストレスはより大きくなります。
何もないところぐらい常時ダッシュしたい
また今作から敵からダメージを喰らい続けると最大HPが減っていく仕様になっています。
これは宿屋かキャンプでしか回復できないので、ダンジョン探索しているときに最大HPが大幅に減ってくると先に進みたくても戻る必要が出てくることに。
しかし戻るためにはまた長い道のりをキャンプか町まで徒歩で戻り、宿泊したらまた徒歩で洞窟まで行き。。と流石にここまでくると移動がダルくなってきます。
意図は分かるんだけどね
一応牛車というものがあり利用することによって移動をスキップできたりもしますが、利用は街や関所などの決まった区間のみです。
しかも高確率で移動中にモンスターに襲われ牛車がバラバラになるので結局徒歩になることも多々あります。
他にもシステム周りで痒いところに手が届かないことが多く、倉庫が宿屋でしか使えなかったり、クエストを終わらせても数日後にまた来いといった無駄な要求が多かったり、単純にメニュー画面が古臭かったりと挙げたらキリがないです。
とにかく何をするにも時間がかかる…。
また私は遭遇しませんでしたがドグマ2では竜憑きという恐ろしいシステムがあり、発動すると街のNPCが全員死にます。
死ぬとその街のイベントなどが全て進行不能になるみたいですが、これを導入した人はどういう意図があったんですかね・・・。詳しく知りたい人は調べてみて下さい。
安定しないフレームレートとカメラ
私はPS5でプレイしていましたが、カクツク場面は結構ありました。特に街などの人が沢山いるところではより顕著にフレームレートの低下を感じます。加えてドグマ2ではモーションブラーが強いのでより画面が見辛く酔いやすくなってます。
モーションブラーとは
「動いているものを撮影した時に生じるぼけやブレ」のことです
また洞窟などの狭い場所で複数の敵を相手に戦うと、カメラワークが寄って何が何だか分からなくなります。
そんな中で魔法が発動すると、更にフレームレートが落ちてカオスな状況になることも。なぜ今更初代モンスターハンターのようなカメラワークになるのか不思議でした。
端々に感じる作りの甘さ
リアルな世界観を謳っていますが、正直作り込みは甘いと感じます。ただしこれは私が今年初めにバルダーズゲート3にどハマりしていたこともあったのでファンタジー物に対してハードルがかなり上がっているのはありますが。。
街の大半のNPCは「こんにちは!」や「何か用?」などの画一的なセリフしか用意されておらず街の作りも地味です。宿屋やジョブギルドなどの主要施設を除くとゲーム内の一番大きな街ですら大した施設はありません。
街中で剣を抜いたりすると流石に衛兵が警戒したりする挙動はありますが、そんな衛兵を突然持ち上げたりしても何の反応もなく、また街中のアイテムも窃盗しても何のペナルティもありません。
街で人が生きているという感覚がとても薄かったです。
また敵と壁の間に挟まって脱出出来なくなったり、ポーンが不自然な挙動を繰り返したり、本当にこれが2024年のゲーム?と思うほどの作りの甘さはプレイ中にもしばしば感じていました。
まとめ
いかがだったでしょうか!
イマイチな点を沢山挙げてしまいましたが、それでもドグマにしかない良さは確実にあります!
各要素をレーダーチャートにすると尖りに尖った作品なので刺さる人には120点のゲームにもなるし、刺さらない人には30点のゲームにもなり得ると思います。
それでも私も現在色んなゲームを並行プレイしている中で、なぜかドグマ2を優先してプレイしてしまうほどの不思議な魅力はありました。
ただし誰でも楽しめる王道ファンタジーアクションRPG!みたいなノリではプレイしないほうがいいとは思いますね。
個人的にはあまり満足のいく体験にはなりませんでしたが、冒頭でも言ったようにここ数年で快適なゲームに慣れすぎてしまっている自分のせいでもあります。これが10年前なら手放しで楽しめたのでしょうけど、流石に現代のゲームに慣れた今だと楽しさよりもストレスが優ってしまう場面が多かったです。
しかし何度も言うようにこの不便さこそがドラゴンズドグマの魅力でもあります!リアルファンタジーな世界でポーン達と絆を深めながらの泥臭い冒険はドグマにしかない楽しさがありました。
結局は楽しめるかどうかはやってみないと分からない!という身も蓋もない意見でレビューを終わろうと思います。
ではまた!あすかでした〜!