【Clair Obscur: Expedition 33】システム・物語ともに圧倒的!今年のGOTY候補作【レビュー】

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第34遠征隊員 あすか

こんにちは、あすかです!

今回は巷で話題の『Clair Obscur:Expedition33(エクスペディション33)』をクリアしたので、感想とレビューを書いていきます。

いやぁ〜〜〜、、、すんごいゲームでした!!

発売前から期待していましたが、ハードルを軽々と飛び越える面白さで、長い私のゲーム人生の中でも、RPGジャンルで間違いなくトップ3に入ります。

昔ながらのコマンド選択式バトルソウルライク風味のQTE要素を組み合わせた戦闘は派手で爽快感があり、キャラクターの装備やスキル構成を深く練るRPG本来の楽しさも十二分に味わえます。

音楽やグラフィックについてもAAAタイトルに全く引けを取らないぐらいゴージャスな造りで、特にJRPGや日本の漫画に強くインスパイアされたストーリーは、冒頭から終盤までずっと惹き込まれるほど魅力的でした。

新規IPらしい細かい粗や不親切な部分もありましたが、それらを吹き飛ばすほどの圧倒的な完成度はRPG好きには是非ともプレイしてほしい一作だと思います。

あすか

今年のMYGOTYが非常に濃厚な作品!

あすかの総合評価
満足度:96
ストーリー・キャラ
世界観・デザイン
システム・UI
サウンド・BGM
グラフィック
ボリューム・やりこみ
プレイハードPS5Pro
クリア時間40時間

本記事ではゲーム内のスクショを含みます。(ネタバレはありません。)

ストーリーが良すぎて考察記事も書いたので、クリア済みの方はぜひ読んでください!

目次

作品概要

開発Sandfall Interactive
発売日2025年4月24日
価格¥7,400
ジャンルコマンドターン制RPG
対応機種 PlayStation®5 / Steam / Xbox Game Pass / Xbox Series X|S

アサシンクリードシリーズ等で有名なUBIソフトの元社員が立ち上げた、フランスの新進気鋭のゲームスタジオ『Sandfall Interactive』が手掛ける初のRPG作品として注目されていました。

代表で開発責任者でもあるギヨーム氏は、FFシリーズや女神転生、ペルソナ、アトリエシリーズなど、日本の代表的なコマンドRPGはほぼすべて遊び尽くしたと豪語するほどの日本RPG好きのようです。

また、『進撃の巨人』を筆頭にさまざまな日本の漫画にも影響を受けており、特に冒頭30分の展開は非常に秀逸で、一気に物語の世界へと惹き込まれてしまいます。

概要(公式より:https://expedition33.sega.jp/

年に一度「ペイントレス」と呼ばれる少女が目を覚まし、モノリスに呪いの数字を描き出す。

その年齢にある人々は煙となり、消え去ってしまう。年々、呪いの数字は小さくなり、犠牲となった人の数が積み上がっていく。明日、彼女は目覚めて「33」の数字を描くだろう。私たちもまた最後の任務に赴く。

ペイントレスを倒し、彼女が二度と死の呪いを描けないようにしなければならない。

第33遠征隊の旅が今始まる。

パッケージにも描かれている、遠くに佇む謎の巨大な女が壁に「数字」を描くことで、その数字の年齢の人々が世界から消えてしまうという、なかなか衝撃的な設定の世界観です。

プロローグでは主人公の元恋人であるソフィーがペイントレスの呪いで消されてしまい、彼女より一歳若い主人公ギュスターヴは現在32歳で余命一年。同じく32歳の仲間たちとともにペイントレスを討伐するため第33遠征隊は旅立つ――という、分かりやすくてキャッチーな導入となっています。

ゲーム開始直後では人々がごく普通に魔法を使っていたり、「クロマ」「エスキオ」「ジェストラル」といった謎の専門用語が飛び交ったりするため、世界観への置いてけぼり感が最初は少しあります。

「パルスのファルシのルシがパージでコクーン」的なノリを若干感じましたが、物語が進むにつれて自然に馴染めてくるので、最初はざっくり理解できればOKだと思います。

あすか

特に深く気にせず進めていけば後々理解できるので大丈夫!

コマンド選択×QTEの斬新な戦闘システム

戦闘は基本的にコマンド選択式ですが、攻撃や敵の防御にはすべてQTEが絡んでいます。他ゲーで言えば、『マリオRPG』や『Sea of Stars』のような、タイミングよくボタンを押すことで有利に戦闘が進むシステムをハイクオリティのグラフィックで楽しめるイメージです。

実際プレイしてみると、攻撃やカウンターの演出は非常に派手で爽快感抜群でした。しかもUIのレスポンスの良さが『ペルソナ』シリーズ並みに快適で、全くストレスを感じません。

画面のデザイン自体もスタイリッシュで、とても見やすくカッコ良かったですね。

戦闘はスタイリッシュでマジでカッコいい

敵の攻撃はパリィや回避が前提のバランス調整になっており、ほとんどの敵がディレイ攻撃(時間差攻撃)を繰り出してきます。そのため、タイミングよく対応するのが苦手な人にとっては結構つらいかもしれません。

私自身はノーマル難易度でプレイしましたが、それでも何度か全滅するくらいには手応えがありました。ただ、フロムシリーズほどシビアなタイミングではなく、難易度もゲーム中いつでも変更可能なので苦手な人もある程度安心仕様です。

強敵との戦闘直前には自動でセーブも入るため、倒されてもすぐリトライ可能。敵の攻撃パターンを何度も挑戦して覚えていく感覚は、コマンドRPGなのにソウルライク的で不思議な面白さがありました。

明らかにヤバそうな奴の手前は大体オートセーブが入る

一点、個人的な感想として、パリィや回避を成功させると完全にノーダメージで防げる仕様のため、慣れてくると敵の攻撃をほぼ全てシャットアウトできてしまいます。ノーダメージというのはやりすぎで、少しバランスが極端かな?と感じました。

私の理想としては、敵の火力を全体的に抑え気味に調整し、被弾前提で、パリィ成功でダメージを半減させるくらいがちょうど良かったかもです。現状では極論、回避さえ完璧にこなせばどんな強敵でも倒せることになります。

第34遠征隊員 あすか

それがあるから格上を倒せるという楽しさももちろんありますが。

あくまでも私の好みとしては、アクション寄りではなく、装備やスキルの組み合わせを考えて試行錯誤するような戦略的な高難易度が好きなので、その辺はちょっと惜しいポイントでしたね。

ただし、本作は決してアクションの爽快感だけが魅力ではなく、RPGとしてのキャラクタービルドや装備の構築なども非常に奥深く作り込まれています。

練り込まれたキャラクター育成

本作はキャラクターそれぞれに個性がしっかり作り込まれていて、キャラごとに全く違った戦い方が楽しめます。しかも、戦闘ではキャラクター同士のシナジー(相乗効果)が重要なので、パーティ編成やスキル選びに頭を使う楽しさが詰まっています。

スキルはポイント消費で習得。振り直しももちろん可能

スキルツリーがキャラごとに用意されており、進行度的に全て習得はできないので、自分のプレイスタイルに合ったスキルを厳選し、取捨選択していく必要があります。

あすか

このスキルの試行錯誤感はRPGらしくて良かったですね!

また、『ピクリマ』というアクセサリーのようなシステムも搭載されています。これは各キャラごとに自由に付け替えられるスキルで、一人につき最大3つまで装備可能。装備しているピクリマによってステータスアップや発動スキルなどがあります。

[バフ付与時、体力を15%回復]など副次的効果がメイン

さらにピクリマを装備した状態で4回戦闘をこなすと、そのスキルを習得し、ポイント消費によっていつでも装備可能になります。これによって自分だけのオリジナルビルドを考える楽しさが広がり、育成ややり込みが非常に深くなっていました。

あすか

FF6の魔石やFF7のマテリアのような楽しさがあった!

またJRPGにインスパイアされた本作の戦闘システムは、日本のRPGらしく状態異常や特殊効果が豊富に用意されています。

たとえば、炎上状態の敵に使うと追加効果が発動するスキルがあったり、バフやデバフを積極的に活用することで戦況を大きく動かしたりと、ターン制であることをフルに生かした戦術性が際立っています。

こうしたキャラクター同士のシナジーを考えながら戦略を練る楽しさは、まさにJRPGならではの魅力がギュッと詰まっているなぁと感じましたね。

戦略がぴったりハマり大ダメージを出せた時は爽快!

唯一、不満点を挙げるとすれば、ダメージの上限が「9999」で固定されている期間が長すぎることです。

中盤のはじめ頃にはすでに簡単に9999ダメージの壁にぶつかってしまい、それを超えるダメージが出せるようになるのが、ゲームのかなり終盤です。

これによって、終盤まではダメージの大きさを追求するというより、「9999ダメージを前提として、いかにヒット数を増やせるか」というビルド構築になってしまって、せっかくの多彩なシステムの幅が狭まっているようで少しもったいなく感じました。

9999のありがたみがあまりない

その一方で、終盤にダメージの上限が解放されてからは、自分の工夫次第でいくらでもダメージを伸ばせるようになり、自由にビルドを組める楽しさが一気に広がったので、そこからはめちゃくちゃ面白かったです。

あすか

もう少し早く解放してくれたら、もっと色々な工夫ができたのにな~と思いましたね。

JRPGと洋ゲーが見事に融合した惹き込まれるストーリー展開

戦闘が注目されがちな本作ですが、私がなによりも惹き込まれたのは、抜群に魅力的なストーリー展開でした。

前遠征隊が誰一人として戻らない死地へと踏み込んでいくという展開は、RPG好きの冒険心をこれでもかというほどくすぐってきます。「何が待ち受けているのか」「何が起こるのか」まったく予測できない恐怖感や未知への好奇心はたまりませんでした。

あすか

漫画好きの方に説明するとメイドインアビスのアビスに潜っていく調査兵団…と言ったら通じますかね!

そして本作が「新時代のJRPG」と謳う理由の一つは、見た目が完全に洋ゲーなのに中身はまさしくJRPGだからなんです。

そもそもJRPGって日本製のRPGというジャンルなので、明確にはJRPGではないんですが、ざっくり「キャラクターの心情や成長がとても丁寧に描かれていて、自然に感情移入できる作品」と思ってもらえればそれでOKです。

これは私個人の好みの話なんですが、いわゆるJRPGって根底に良くも悪くも「甘い」雰囲気が漂っていることが多いんですよね。例えばアニメ調のキャラクターだったり、殺伐とした世界のはずなのにどこか気が抜けていたり……。

あすか

うまく言葉にするのが難しいんですが…。なんとなく伝わるでしょうか?

しかし本作には、そんなふんわりした空気感は一切ありません。全体的にシビアで殺伐としていて、何が起きてもおかしくないダークな世界観が徹底されています。『ウィッチャー3』のようなリアリティある重厚な空気感を持ちつつ、その一方でキャラクターの心理描写はFFやペルソナ並みに丁寧で繊細…。

あすか

もう自分でも何言ってるかわからなくなってきましたが。。

要するに『FF』的なJRPG要素と『ウィッチャー』的な洋ゲー感が完全に融合した、私の好みにドストライクな作品ということです。

ストーリーは起承転結がとてもはっきりしていて、謎や衝撃的な展開も次々と用意されているので、中だるみする瞬間は全くありませんでした。

色々な場所を訪れ、多彩なキャラクターたちと出会い、時にはぶつかり合い、時には支え合いながら冒険を進めていく——。そんな心を動かされる仲間たちとの物語は、間違いなく王道JRPGの魅力を存分に感じられる仕上がりでしたね。

あすか

こんなに私の好きを詰め込んだ作品をありがとうっ!!

豪華なグラフィックと音楽

本作のグラフィックはAAAタイトルと比較してもまったく遜色ないレベルの美しさでした。

RPGらしく多彩なロケーションが用意されていて、どこを切り取っても細部まで丁寧に作り込まれた美麗な世界を堪能できます。中でも、ジオラマ風のワールドマップが個人的には最高でした。

まさか令和の時代に、PS黄金期を彷彿させるようなクラシカルなワールドマップを、最新のグラフィックで探索できるとは思いませんでした。製作者が本当に日本のRPGを愛しているんだなぁと強く感じられて嬉しかったです。

もう一つ、本作の大きな魅力のひとつが、圧巻のゲーム内サウンドです。

あすか

いやこれはもう本当に、すごすぎて鳥肌立ちます。。

フランスオペラを思わせる荘厳なコーラスや、重厚で壮大なオーケストラ調のBGMは圧倒的な完成度で、ゲーム音楽として驚異的なレベルだと思います。どのくらいすごいかというと、先日発売された公式サウンドトラックがアメリカのビルボードランキングでなんと1位を獲得したほどです。

もちろん私も即購入し、毎日のように聴いているのですが、シーンと音楽のシンクロが本当に見事で、曲を聴くだけでゲームの印象的な場面が鮮明に浮かんでくるほど、ゲームへの没入感を何倍にも高めてくれる、最高のサウンドになっています。

これはぜひクリアして、サントラまでセットで手元に置いてほしいレベルの傑作です。

まとめ

第34遠征隊員 あすか

いかがだったでしょうか!

本当に最初から最後までずっっっと面白かったです。正直ここまでとは思っていなかったので、自分でもびっくりしました。

世界的にも評価が非常に高く、メタクリティックのユーザースコアは驚異の9.7というとんでもない高得点を叩き出しています。

ただ、JRPGを強く意識した、日本人の心に響く作風であることは間違いないのですが、戦闘の難易度が高めでパリィがほぼ必須な点や、ダンジョン内にミニマップがなく迷いやすい点など、万人受けするゲームではない印象でした。

むしろコアなゲームファン向けという感じなので、ゲームを日常的に楽しむタイプのプレイヤーなら、高確率で満足できると思います。

私的には歴史に名を残すレベルの名作RPGだったので、この記事を読んで少しでも興味が湧いたらぜひぜひプレイして欲しいと思います!

クリア済みの方には冒頭でも紹介した考察記事も書いているので、合わせて読んでみてください。

あすか

ではまた!あすかでした〜!

おまけ

本記事で生成した画像。遠征隊員あすか

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