あすかこんにちは、あすかです。
先日の記事でもぼやいたとおり、私はいま絶賛「大作疲れ」中です。
ボリューム満点のRPGとか激しいアクションに疲れる時期って、たまにありません?
ということで今回は、Steamセールで買った短めADVを3本続けて遊んでいこうと思ってまして、その1本目がADV界隈では有名なあの作品。
『ドキドキ文芸部!』です。

ボリューム短めだし、そこそこ昔のゲームなので、レビューというより雑感想で書いていきます。
プレイ時間はだいたい5時間前後。
あすか短いのに、後味はしっかり濃い。良い体験でした。
いつもの満足点でいうと84点ぐらい
ネタバレなしで言えること
このゲーム、見た目だけなら「よくあるギャルゲー学園ADV」に見えます。

ただ、不穏なタグが付いているせいで、絶対ただのギャルゲーじゃないことだけは察していました。いわゆるハートフルボッコ系です。
でも私は、運良くここまでネタバレを踏まずに生きてこれたので、満を持しての初プレイ。
結論から言うと、とっても面白かった!
程よいプレイ時間も含めかなり満足。
ネタバレ無しだと何も語れないので、以下からネタバレあり感想になります。
ここからネタバレ注意(メインの核心まで触れます)
※ショッキングなスクショはありません。
–
–
–
–
ざっくり私の解釈
超簡単にいうと、モニカは「ゲーム内キャラ」でありながら、こっち(現実=プレイヤー側)を認識しており、ヤンデレ化して色々やらかしていた..という話。

こういうメタ系の構造は、昨今ではそこまで驚きはないですが、発売当時(2017年)に遊んでいたら、めちゃくちゃビックリして感動していたと思います。
一点、疑問というか理解しきれなかったところとして、モニカ以外の3人(サヨリ/ナツキ/ユリ)は、“自我”があったんだろうか?ということ。
作中の空気感的に、主人公を好きになるようにプログラムされているのは明確で(モニカも詩で書いていた)、その意味では彼女たちは「ゲーム内ゲームのキャラ」でもあります。

でも、彼女たちの生活や悩み、感情の揺れ方は全部「ただのプログラム上の動き」だったのかというと、見ている側の感情としては、そんなふうに割り切れないのもまた良かったですね。
モニカ
エンディングまで迎えて、正直最初は単純に「モニカ…恐ろしい子…」と思っていました。
ただ、記事を書く上で冷静に振り返ってみると、モニカの立場ってかなり地獄なんですよね。
自分だけは“気づいてる”。
自分だけは“世界の外側”を理解してる。
なのに、ゲームの中からは出られない。
できることはせいぜいスクリプトの改変くらい。

そんな状況で彼女は、世界の外側の我々[プレイヤー]を愛してしまいます。
しかし、本来の「ドキドキ文芸部!」には、モニカルートは用意されていません。
モニカはあくまで部のまとめ役ポジションで、彼女とデートするようなイベントもありません。
それなのに、隣で他の女の子たちが主人公と惹かれ合っていくさまを見せつけられる。

プレイヤーは当然そんな事情知りませんから、サヨリ、ナツキ、ユリの好感度が上がりそうな選択肢を選んで進めていくわけで….。
その光景を“攻略不可のヒロイン”として横で見てるモニカの心境を想像すると、普通に泣けますね。
ホラー要素が、全部「私を見てほしい」に見えてくる
モニカは、スクリプトを弄れる存在なので、
- 画面いっぱいクソデカアピールしたり、
- 「モニカのことだけ」を選択肢にねじ込んできたり、
- 「ナツキ/サヨリ/モニカ」の選択肢で強引にマウスカーソルを[モニカ]に誘導させたり
と、やりたい放題です。
他の女の子の会話を強制的にぶっちぎったりもします。

あれ、初見は普通に怖いんですけど、
全部を知ったあとに見返すと、ホラーというより、
「ただ自分だけを見てほしい」
というモニカの心の叫びに見えてきます。
歪んではいますが、ある意味では純愛です。(ヤンデレとも言う)

結局、そもそもなぜモニカだけ自我があったのかは謎?で、ラストではモニカのキャラデータを削除すると、今度はサヨリが第二のモニカみたいになります。アレを見ると、「部長の座」に就くことで何か権限が手に入る仕組みだったのかな?
そして最後、モニカがゲームそのものを終わらせる方向に行くのは、切なくて、とても綺麗で。
ハッピーエンドではないけど、納得のいく終わり方はとても印象的でした。

個人的に刺さったサイドストーリー
このようにメインの物語は強烈なメタ要素満載で、ネタバレ厳禁なのも納得なんですが、個人的に心に刺さったのは、サイドストーリーの方でした。

これは『ドキドキ文芸部プラス』の追加要素らしいんですが、「モニカが狂わなかった世界線(=プレイヤーがゲームを始めない世界)」のifっぽい話で、本来この作品はこういうゲームだったのかな、と思える内容。

そして思ったこと。
やっぱギャルゲーに男は不要(過激派)
サイドストーリーではメタ的な話が一切出てこなくて、代わりにキャラクターの弱さが丁寧に描かれています。
- モニカ:完璧主義で、自分が正しいと思うこと以外を受け入れにくい
- サヨリ:鬱を抱えていて、空っぽなぶん「人の役に立つこと」に執着しがち
- ナツキ:周囲から自分を守るために過剰に攻撃的になってしまう自分が嫌い
- ユリ:内気で、気持ちをうまく言葉にできず、無自覚に相手を傷つけてしまう
こういう欠点がぶつかり合って、傷ついたり拗れたりしながらも、少しずつ歩み寄っていく描写が妙にリアルで、やたら心に沁みました。
たぶん私が歳をとったせいもあるかもしれない。

あすか学生の群像劇が無条件に胸にくる年齢になってしまった。。
ぶつかり合う描写も、感情の動きとか葛藤のポイントが取ってつけた感じではなく、ちゃんと納得できる怒り方をしてるんですよね。
しかも文芸部らしく、ただ感情的に喧嘩するのではなくて、言葉や詩で気持ちを表現していくという流れがあって、そこがすごく美しかった。

私はハッピーエンド大好き人間で、鬱展開とか胸糞展開が苦手なので、このサイドストーリーがあたたかく終わってくれたのも本当に救いでした。
メインが切ない分、なおさらね。
まとめ
着地点が見えなくなってきたので、これぐらいで終わりますが、とてもいいゲームでした。

正直、メインだけで終わってたら、2025年に遊ぶ今だと「衝撃!」というより「普通に面白かったな」で終わってたかもしれません。
ただサイドストーリーが、おまけ程度じゃなくて、
キャラ同士の関係性や物語を丁寧に描いてくれていたおかげで、
メインは衝撃・ホラー・メタ要素・考察の楽しさ
サイドはキャラに焦点を当てた温かい群像劇
という、全く味の違う二段弁当みたいな満足感がありました。
しかも、それをたった5時間前後で味わえたのが、大作疲れしていた自分には本当に心地よかったです。
やっぱノベルっていいですね。最高。面白くて一日で駆け抜けちゃいましたし。
次は、セブンスコードかハイマー2000を遊ぶ予定になります。
どちらも今回みたいにさっくりクリアできる良作ぽいので、引き続き楽しんできます!
あすかではまた、あすかでした。


コメント【承認制】