こんにちは、あすかです。
先日、独特なビジュアルから一部界隈で話題となっていた『INDIKA』をクリアしました。
始めに本作がどんなゲームだったかというと一本道を簡単なパズルを解きながら進むウォーキングシミュレーター+哲学的な会話を楽しむアドベンチャーゲームです。
そもそもゲームなのか?という疑問が湧くほど尖り散らかしているので、楽しめるかどうかは人によってかなり分かれると思います。人にお勧めできるような作品ではありませんが、私は結構楽しめました。
クリアまでかなり短くサクッとクリアできるので、大ボリュームのRPGや激しいアクションゲームに少し疲れている人は休憩がてらにプレイしてみてはいかがでしょうか。
売上の一部はウクライナ支援へ当てられるようです。
あすかの総合評価 | |
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満足度: | |
ストーリー・キャラ | |
世界観・デザイン | |
システム・UI | |
サウンド・BGM | |
グラフィック | |
ボリューム・やりこみ | |
プレイハード | PS5 |
難易度・クリア時間 | 易しい・5時間 |
『宗教』や『哲学』というテーマに少しでも興味があるならアリ |
作品概要
メーカー | 11 BIT STUDIOS |
発売日 | 2024/5/2(Steam) 2024/5/17(コンソール) |
価格 | ¥2,750 |
ジャンル | パズルアドベンチャー |
対応機種 | PlayStation®5 /Steam Xbox Series X|S / Windows |
ロシアの修道女『インディカ』を主人公としたパズルアドベンチャーゲームです。
冒頭でも紹介した通り、ロシアの寒々とした世界を哲学的な会話をしながら進むウォーキングシミュのようなゲームとなっています。
グラフィックはかなり綺麗なので会話をしながらただ歩いているだけでも絵になり、映画の世界に入り込んだような気分になります。
ゲームプレイとしては一貫して目的地に向かうまでの一本道であり、途中途中に簡単なパズル要素があります。
パズルは少し悩むものも幾つかありましたが、基本的に難しくなく簡単にクリア出来るものばかりでした。
本作を【ゲーム】として評価するとお世辞にも面白いとは言えません。
この作品はインディカが自身の信仰する宗教について、矛盾や葛藤を自己問答しながら悩み苦しむ様を楽しめるかどうかにあると思います。
私は無宗教なのでピンとこない箇所も多かったですが、何らかの宗教を信じている人にとってはインディカに共感できる部分も多いのかもしれませんね。
盲目的な信仰やそれに伴う成長は無駄だとゲーム内でも暗示していたりと宗教を信じる人(特にキリスト教)にとってはかなり異端かつ背教的な思想が見えるので気分を害する可能性はあります。
よく発売できたなと思います。
例えば旅路の途中ではキリストの絵画に十字を切ったり、蝋燭を灯したりすると信仰ポイントがもらえレベルアップできます。
レベルアップ画面ではどちらのスキルを取得するかみたいな簡易スキルツリーもあります。
しかし・・・。
ストーリーは難解ですがこの手のゲームにありがちな結局最後どういうこと??みたいなことはなく、オチもしっかりついています。
Steamでも非常に好評とユーザから高く評価されているゲームでもありますね。
良かったところ
哲学的な会話を交えた旅路
私は無宗教者ですが、宗教というもの自体に対してはふわっと興味があったのでストーリーはかなり楽しめました。
ネタバレになってしまうので多くは語りませんが、主人公インディカは自分の中に悪魔サタンを宿しています。
そもそもサタンとは
Wikiより:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%BF%E3%83%B3
主に人間を堕落させようとする存在として描かれることが多いですね。
アダムとイブに林檎を食べるよう唆したのもサタンと言われています
そんなサタンが物語冒頭からインディカの内面には潜んでおり、事あるごとに余計なことを言ってきたり誘惑してきたりします。
インディカはこの声を消すことを願っていますが、日に日に幻覚なども見えるようになり周りの修道女たちからは完全に浮いてしまっています。
物語はそんなインディカを露払いさせるような形で、ある日遠い地へ手紙を出すお使いに出され旅が始まる・・。という流れです。
この内なる声(サタン)とのやり取りは旅の間もしばしば交わされるのですが、その内容が哲学的で非常に面白かったです。
善悪の二面性についてや犯した罪の定量化の話、道徳性のジレンマなど、思わずうーむ。。。と唸ってしまう話が多いので、こういったワードにピンとくる人にはかなりオススメできるストーリーになっています。
また翻訳は意外にもしっかりとされており、哲学的な会話ながら日本語でも意味は分かりやすかったです。
見入ってしまうシネマティックな演出
プレイする映画のようなゲームと紹介しましたが、その実はムービーゲーというわけではありません。
演出やカメラワークが非常に凝っており、綺麗なグラフィックも相まってゲーム中は映画を操作しているようです。
殺風景な中、ただ修道女が歩いているだけなのにフォトモードが欲しいと思ったぐらいです。
残念ながらフォトモードは実装されていませんでしたが、道中でベンチに座ると色々な画角からインディカを写した風景が見ることができます。このポイントは何箇所かあります。
またインディカの過去の回想シーンでは何故か急に2Dドットのアクションゲームが始まったりします。
これはあくまでおまけ程度なのでそんなに気にすることはありませんが、必要性をあまり感じませんでした。
言語はロシア語と英語を設定できますが、ロシア語にすることを強くお勧めします。
字幕の出ない道端の会話などは聞き取れませんが、英語でも結局理解できないので英語が不出来な人はロシア語にした方がよりロシアの雰囲気?を感じられると思います。
ロシアの雰囲気ってなんやねん
ASMRのような心地よい効果音
効果音がとても気持ちのいいものが多いです。
サクッサクッギュッギュッと雪を踏みしめる音や、ボロい板を歩くギシギシとした音、石畳を歩くコツコツとした音などやたらリアルな効果音になっているので、聴いていて心地よかったです。
前述したシネマティックな演出と合わさり、歩いているだけでも何とも言えないエモい感覚になります。
プレイは是非イヤホンかヘッドホンでのプレイをオススメします。
イマイチだったところ
価格がボリュームの割にお高め
ゲームという目で見ればそれこそイマイチなところだらけになりますが、本作はそういったゲームではないので、そういう作品だと割り切れば意外にも不満点はそんなにありませんでした。
4,5時間でクリアできるボリュームも内容が詰まっていたので文句ありませんが、価格が内容の割に少し割高に感じますね。
このボリューム量であれば¥1,980ぐらいであって欲しかったです。
セールを待って買うのが賢いかもしれません!
まとめ
いかがだったでしょうか!
独特な世界観が魅力の『INDIKA』の紹介でした。
購入前はどんなゲームかも全く調べずにビジュアルと雰囲気だけで購入しましたが、個人的には楽しめました!
一つ一つが長い大作ゲームが多い中で、こういうサクッとクリアできるゲームは癒しですね。
短いプレイ時間ながらも私の心にグッと何かしらの爪痕を残してくれた気がします。
迷いながらも前に進むインディカの旅路の果てを是非その目で見届けてみてください。
ではまた!あすかでした〜!